2018年12月24日月曜日

今週の地図

事務所の前面に掲示している地図をご紹介。


今週から年末までは「畿内全図」(和楽路屋、大正14年)。

私は近畿地方では奈良北部が好き。
生駒に(数少ない)親類がいるのもあるし、
近鉄沿線は子供の頃からけっこうあちこち行っている。
そんなに覚えてはいないけど高田・郡山・御所・田原本・桜井・王寺は行った気がする。
成人後だと長谷寺から桜井まで歩いたりね。

それにしても生駒は全然発達してないのね、この当時。

昨日からちょっと微熱があるため今回これくらいで。
とりあえず今年も散策家しかすけをありがとうございました。
年賀状はありません。
年末は急の仕事がなければ創作関係を進めていきます(仕事は常時承り中)。
来年はもうちょっとここでいろいろ書いていくので、よろしく!


2018年12月17日月曜日

今週の地図

事務所の前面に掲示している地図をご紹介。
今週は「日本交通分県地図 其二十三 岩手県 青森県 秋田県」。
大正2年11月発行(大阪毎日新聞)。
3県が一緒というのは、そんなに記載することがないからなのか、
発行が関西だからなのか……(兵庫なんかは2分冊になってるのよ)。


タイトルに隙間があるのは下北半島がはみ出しているから。
全体に緑色の乗り方が気持ちいい。
大畑川のサモリ淵ってなんだろう、と検索してもまったく引っかからず。
今も未舗装県道になってるようなところですが。
交通分県地図は川の名前についてはけっこう細かく書かれていると思う。

花巻から花巻電鉄の2線が出ている(鉄道は赤、細い赤線は自動車線=バス)。
温泉の鉄道っていいよね。自分も架空地図を描くとき、つい温泉を入れてしまう。
自分では行かないんだけど。
花巻温泉線は1970年代まであったのでそこそこ歴史ある路線。

鉄道未成線は赤2本線。夢があるなぁ。
この手の地図は、地域や交通をどう発達させるつもりだったのかとか、
どうやりすぎだったのか(笑)というのを見ていくととても楽しい。


事務所もまだまだ未成線だらけですがとりあえず目前の仕事を頑張ります。
廃線にならないようにお仕事募集中です。






2018年12月11日火曜日

今週(と先週)の地図

事務所の前面に掲示している地図をご紹介。
今週は先週から掛けっぱなしの「日本交通分県地図 其二十一 茨城県」。
大正14年8月発行(大阪毎日新聞)。復刻とかじゃなくて現物ね。



茨城県の地図は、霞ヶ浦など水域の変化が醍醐味。
ひとくちに古地図と言っても、ちょっと年代が違うだけでかなり様子が異なる。
なくなった沼もちらほら。船もこんなに出てたんだなぁ。


別図では水戸の路面電車(水浜線)がちゃんと描かれている。
千波湖(沼)の形状もかなり変わっている。
公共用地の位置なんかは今とあまり変わらない。


この手の地図で感心するのは、この団子。
集落ごとにこれを描いていく手間は相当なものだろう。
そして、現在の道路地図やネット地図を眺めるのとは少し違って、
様々な場所に人は生活している(いた)のだという実感を強く受け取る。
都市地図にはない魅力である。

日に焼けてしまうかもしれないけど、実はそこまで希少な地図ではないし、
何より地図は使ってこそ意義があると思っている。
また来週は違う地図を掲示したいと思う。